エストニア国立博物館 -Estonian National Museum Vol.2 建築

滑走路から空に、大きく飛び立っていく、
国のアイデンティティをつないでいく、エストニア国立博物館 の正面は、幅72m、奥行42m、高さ14mの迫力。

夏には、庇のもとで人々が集う場所に。

正面から見ると、非対称となっている建物。
権威的となるシンメリトリーの形態を避け、
より人々に開かれた場所になるようにとの配慮。

エントランス部分には、周辺の自然の景色が映り込んでいます。

外壁のガラスにプリントされているのは
幸せを意味する、8つの角をもつ伝統模様。

5パターンのOstagramの形状を合わせることで、光の量をコントロール。やわらかい光が注ぐ内部空間、外の景色とゆるやかにつながります。

内部に入ると、ゆったりとした大空間の中に、
チケットセンター、多目的スペース、
そして展示空間が続いてゆく奥行きある空間。

クロークはエントランス近くの地下に。

地下クロークへの階段がある白いボックス。
トップライトからそそぐ北国の優しい光、
ほのかに灯る照明、漆喰壁との静かな重なり。

地上階の多目的スペースでは週末にイベントも。
展示見学での合間やちょっとした休憩にも、
ゆったり一息入れられる、のびやかな空間。

この多目的スペースの下には湖が造られ、
夏には涼しげな景色を眺めて散策したり、
冬には氷の上でアイススケートも。

湖の上で橋となるスペースにはレストラン。

つつましい光が整然と灯るシックなレストラン。
この日は、Reservedのみとのこと。
とくに週末は団体なども多いため、食事を考えている場合は、あらかじめ予約ができるか問い合わせたほうが良さそうです。

食事スペースはもう一カ所。

展示空間を抜けて、一番奥にあるカフェ。
天井はだいぶ低くなり、落ち着いたスペース。

 

 

カフェではサンドイッチやケーキ、
時間により軽いビュッフェも提供される様子。

滑走路の始まりの方向をゆっくり望む場所です。

展示スペースのほか、図書館と読書ホール、教育クラスルーム、ワークショップスペース、カンファレンススペース、小劇場、ミュージアムショップなど、文化について総合的に見たり、聞いたり、体験したり。

独立を機に造られた、国民のための博物館。
それは一日ゆっくりと、一年に何度も、
一生かけて文化に寄り添い、未来に繋いでいく。
そんな願いが形になった場所だと感じます。

展示スペースについては、次の内容で。

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