タリン – 新市街 ロッテルマン地区

旧市街とタリン港の間に位置する、
ロッテルマン地区(Rotermanni City)。
website:  http://www.rotermann.eu/en/

もとは工業地区だった建造物をリノベーション、
今はショップやレストランなどが入り、賑わいを見せています。

20世紀初めに建てられた食品製造工場など、
取り壊すのでもなく、全てを残すのでもなく、
歴史への配慮の観点から、新しい建築と融合して発展させている地区。

■Rotermann’s Old and New Flour Storage
設計:HGA (Hayashi – Grossschmidt Arhitektuur)
website  : http://hga.ee
1階にはショップ、2階以上はオフィスとして、IT企業や弁護士事務所などが入るビル。
裏手にある古い製粉倉庫(Old Flour Storage)を保存しながら再活用。
広場に面する場所に、新しい建築(New Flour Storage:写真)、そして新旧の建築物をアトリウムが繋いでいます。

新しいビルは、パノラマの広々とした空や街の眺めをオフィスにもたらしたり、向かい合う広場とのコミュニケーションの役割も果たしています。

大小の窓が散りばめられて、一見すると何階建てか、どこに同じ会社の区切りになるのか、気になるオフィス部分。大きな窓を見ていくと、7階建てです。

  

古い建築物(右)と、新しい建築物(左)を繋ぐアトリウム。内部が繋がり、1つの複合ビルに。お互いの建物を行き来するように、回遊性のある空間を造りあげている空中廊下は、災害時の2方向避難路の役割も果たしています。

■Rotermanni Carpenter Workshop
設計:KOKO

下層部の古い建物部分に入るレストラン。

  

量り売りのチョコレートショップも。

■建設中のオフィスとアパートメント
中央部、煙突のある建物を残しながら、新しい建築物が取り囲むように建設されています。マイナス10度を超えるような厳冬の時期もずっと、休むこと無く進む工事。

ロッテルマン地区の再開発では、
1社のディベロッパーが管理していることで
一つ一つの建物の発展だけで終わるのではなく、
面で街の活性化が図られています。

再開発には5つの建築事務所が関わり、いずれも若い世代の建築家たち。
この流れに周りの建物も触発されたりと、
新しく生まれ変わっていく街の景色には、
未来に繋がっていく、活気と賑わいが期待されているようです。

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